Flower of Life

詩と
自分と
ポジティブに向き合う。

寂しさに

寂しさに宿を立ち入れて眺むれば

いづこも同じ秋の夕暮れ



秋の日は

母を思い出す


なずなのように

ひっそりとした人

いつも笑顔なのに

目じりに諦めを宿していた


母が逝った日、

妹がふと口にした。


なずなだよ。姉ちゃん。

7月27日。

なずな、だよ。

母さんらしいね。


なずなのような人生だった


命日さえ母の人となりを示すように。


寂しさに耐えかねて

ベランダに出たら

春の夕日が霞んでいる


せめてなずなに話しかけようか

実にもならない愚痴を

ただ黙って聞いてくれた母のかわりに