詩と自分とポジティブに向き合う。
身近な人には
私には私がない。 いまこの目の前の人に ただ好かれようとする所がある それだから話しの整合性を 必死で頭に巡らせて話し続ける ほんとはトマト嫌いなのに あの人の前では好きと言う それをきちんと覚えておき 次に会ったときの話題で 矛盾がないように、 目の前の人の主張に背かぬようにと それだけのために... 続きをみる
母への手紙
整理整頓が苦手な私は 資料を放ったらかしている事がよくある 写真も机の上に手付かずだ。 それなのに、つい窓を開けたら パラパラと風に煽られて飛んで行った。 慌てて拾い集めていたら …あれ、 封筒が机の下にある。 誰にもらった? 消印がない。 行き先を見ると 母に宛てた手紙だった。 一年前だろうか。... 続きをみる
やさしさ
優しさとはなに 傷つけてまで踏み込むのは優しさか 傷つけずに傍観するのは優しさか 優しい言葉をかけるのが優しさか 敢えて厳しくするのが優しさか 優しい言葉は舌に甘く 優しい言葉は安らぎをくれる 厳しい言葉は傷つくけれど そこに思いやりがあれば いつか優しさに気づく かも知れない 敢えて厳しい それ... 続きをみる
支え
二年という月日が過ぎて 私は普通になれると思っていた けど 現実は酷だ 薬は怖い。 身体が思うように動かない 不安が不安を連れてくる 元に戻らない身体に途方に暮れて 一人悔し涙をながす 普通のお母さんになりたい くっそー 見てろ 乗り越えてやる あらん限りのダメ出しを受けて 涙目になってるけど 諦... 続きをみる
寂しさに
寂しさに宿を立ち入れて眺むれば いづこも同じ秋の夕暮れ 秋の日は 母を思い出す なずなのように ひっそりとした人 いつも笑顔なのに 目じりに諦めを宿していた 母が逝った日、 妹がふと口にした。 なずなだよ。姉ちゃん。 7月27日。 なずな、だよ。 母さんらしいね。 なずなのような人生だった 命日さ... 続きをみる