Flower of Life

詩と
自分と
ポジティブに向き合う。

声なき声

自立
そのために
お金を貯める
必死で働く
それが当然


お金がないと生きていけない
そう思ってませんか?


何を言うか
当たり前だろうと
異口同音に口そろえ
お金なしでは生きてはいけない
そんな世の中だと怒鳴りあげ


ちがいますよ
生活は金じゃない
人生は金じゃない
幸せは金じゃない


きれいごというな
ウソごたくを並べるな
汗水たらして働いて
時々旅行で息抜きし
あとは馬車馬のように働く
それが世の中の常識さ
それが才能のない人間の
しがない一般の俺たちの
生きていくすべにほかならぬ


では、
お金が使えなくなったら?


後生大事に握りしめ
未来の為と貯蓄した
それがただの紙切れと
お上がいったらどうなるの?


気づいてほしいことがある
野菜は土があれば作れます
野の花の知識があればなおのこと
タンポポも干してお茶にする
魚は切り身で泳いでない
海や川に行けばいい
肉はそんなになくてもいい


元々の食料は
作って食べるものなはず
欲するものだけが買い占めるから
飢餓があり
欲にかられるから金で買う
手に入れられるものはすべて
かつては手作りで事足りた


気づいてほしい
200円の激安の
梅干し1パック買うのはたやすいけど
そのなかにある添加物
あなたの体を蝕むものだらけ
赤色何号?
それよりも
赤しそで自分でつけたらば
時間はかかるが美しく
色鮮やかに作れます


時間がないという方は
少し生活見直して
あなたが作れるものは何?


すべて自分で作るのは
無理なことはわかってる
みな少しずつ得意なことを
分かち合って補おう
そうすればお金はいらなくなる
お金を巻き上げるために出る
不要な商品買わずとも
心全て満たされる
そんな生活が訪れる


白樺

白樺 になりたいのです

あの子はいったそうなのです
それを聞いた教師はただ
おかしくて高笑いをきめこんだ


白樺になりたいだと?
面白いことを云ふやつだ
ああ面白い面白い
どう考えたらば
そんなことを云えるのか


その甲高い哄笑は
冷えた廊下にかつんと響く
それはそれは残酷で
公開処刑のやうでした。

あの子は顔をひきつらせ
声なき声でこう叫ぶ


そんなつもりで云ったんじゃあ
ありませぬ
きっと空に立つ白樺の
あの潔さが美しいと
そうありたいと
思っただけでございます


ちいさなあの子は唇を
きつくへの字にかみしめて
嘲笑を真上に受けとめた


傍らにいた友たちは
おかっぱ頭のひょろひょろの
震える手先が最後には
色をなくしてしまったのを
心配さうに見つめてた



あの子は今日どうしてる?
いぎたない大人のなかで
奇もてらいもなにもなく
あのまっすぐな白樺に
白樺になりたいのですと
云ふだろか

母の体温

あなたのぬくもりが好きだ
あなたが触れた手のあたたかさが
まどろみのような優しさを与えてくれた


けど7月のあの日
あなたがこの世からいなくなった
小さなころから慣れ親しんだ
あなたの少ししわのある
かさついた肌のざらざらと
炊事であぶらの抜けた手の薄さ


長くせつなげな指先の
愁いをおびた感触が
刻一刻と去っていった
体温が消える。
とらえようもないほどの一瞬で
あなたは急にいなくなってしまった


こんなにも簡単に
去っていくものなのか?
人形のように無機質な
ただ個体としてあるあなた。
青白いふくらはぎを持つ
手が急に重くなる。


あなたを幸せにしたいと願い
この世に生まれたのに
まだ別れるのは早すぎる

切なる願いと裏腹に
天はあなたを帰してしまった
私の手のとどかぬところへ。


花の命は短くて
けれどあなたのぬくもりを
心はいつも追いかけている


母よ。
あなたの命は花のよう。


Flower
of
Life